私は数年前に定年退職しました。
定年退職の日まで部門のマネージャーをしていました。
部門の実務とマネジメント業務を行なっていましたので、目先の仕事で大変忙しく、余裕ないまま、定年退職を迎えてしまいました。
定年退職1年前、半年前と再雇用で残って欲しい、現状の仕事を続けて欲しいと会社には言われ続けていました。
私も諸条件が大きく変わらないのならと、了承をしました。
いよいよ、再雇用契約を結ぶという時、その契約書面を見て驚きました!
業務内容は全く同じで、業務を進める部下も変わらない。社会保険、通勤費、福利厚生なども変わらないのですが、大きく変わったのは給料でした。しかしこれがサラリーマンにとっては評価のメジャーであり、モチベーションの源です。それが新入社員より低く、当然、部下の誰よりも低い。
上司である役員、人事部にもあれこれ言いましたが、暖簾に腕押し、糠に釘。
ここで机を蹴って辞める!というエネルギーも残っていなく、考える時間を確保するため、勤務日数を週3日で契約させたのが精一杯でした。
週3日契約でしたが、実状は3日では業務は回らず、しばしば4日であったり、5日であったりでした。
しかし、気持ちは完成にこの会社から離れ、再雇用から抜け出すための色々な動きをした数ヶ月でした。
幸い、縁あって半年後に別会社に転職出来て、魔のブラック企業から脱出出来ました。
考える時間の確保、現状の流れを断ち、立ち止まることの重要性を、この時、つくづく大事だと感じました。
また、人間関係の重要さも実感を持って思い知ったのもこの時でした。
私は、10数年、広報の仕事や国内外のクライシスマネジメントなど社外と関わる仕事もしていたこともあり、社内、社外を問わず、関わった方々との人間関係は、大切にしていました。
それが結果的に、私を助けてくれました。
まさかの内容の再雇用契約でしたので、今から思うと本当に救われた気持ちになりました。
立ち止まること、考えることを日常の中でも、クセにしたいものです。